2017年春期タカの渡り速報
2 青森 龍飛崎 定点調査地
(Cape TAPPI, Aomori)
更新:2017/05/04
( 2017/03/19 - 2017/05/04 )
調査終了
場所:
青森県東津軽郡外ヶ浜町字三厩龍浜
Cape TAPPI, Higashitsugaru District, Aomori, Japan
( 41°15′30″N 140°20′33″E EL:115m)
調査:
久野公啓・佐伯元子・吉岡俊朗
注:記載数値は速報値であり、最終記録は報告書による
内容の転記はご遠慮ください
numerical data in this table are short report.
so, please refrain using this data
without permission of the observer.
青森 龍飛崎 概要
通過羽数推移グラフ
(graph)
コメント
Japanese text Only
過去の記録
(Past Record)
List of Species in this Site
月/日
Month/Day
天気
Weather
時 間
Investigation Time
ハチクマ
Pernis
ptilorhynchus
トビ
Milvus
migrans
オジロワシ
Haliaeetus
albicilla
ツミ
Accipiter
gularis
ハイタカ
Accipiter
nisus
オオタカ
Accipiter
gentilis
ノスリ
Buteo
buteo
その他タカ
others
タカ類計
A total of Raptors
羽数
種毎の羽数
合計
season total
−
−
0
75
39
26
583
133
6011
51
−
6918
05/04
快晴
04:15-10:00
0
1
1
チュウヒ1
2
05/03
快晴
04:20-14:20
0
2
7
1
6
1
ハイタカsp.1
17
05/02
晴れ
04:20-16:00
4
5
9
0
7
1
ハイタカsp.1
26
05/01
晴れ一時曇り
04:40-16:00
1
13
16
30
2
ミサゴ1、ハイタカsp.1
62
04/30
晴れのち曇り
04:25-13:30
4
0
0
1
ミサゴ1、チュウヒ0
5
04/29
曇り一時雨のち晴れ
04:30-16:00
4
2
20
2
31
5
ミサゴ2、チュウヒ1、サシバ1、ハヤブサ1
64
04/28
晴れ
04:30-15:00
0
1
24
3
21
1
ミサゴ1
50
04/27
晴れ
04:40-15:30
0
0
0
0
13
13
04/26
曇り一時雨
04:55-15:00
1
3
2
1
ハイタカsp.1
7
04/25
晴れのち曇り時々雨
04:40-14:00
0
6
12
18
04/24
快晴
04:40-15:00
1
6
13
1
ハヤブサ1
21
04/23
曇りのち晴れ
04:40-16:00
3
13
5
1
ミサゴ1
22
04/22
曇りときどき雨
05:00-16:00
13
1
21
35
04/21
晴れときどき曇り
04:50-16:00
2
32
39
2
ミサゴ1、チョウゲンボウ1
75
04/20
晴れ一時雨のち曇り
05:20-15:00
2
34
41
77
04/19
晴れときどき雨
05:00-16:00
8
16
24
04/18
雨一時曇り
00:00-00:00
0
04/17
晴れのち曇り
04:45-15:30
2
1
52
4
660
719
04/16
晴れ時々曇り
05:00-15:00
0
0
0
0
1
チョウゲンボウ1
1
04/15
晴れのち雨のち曇り
05:40-15:00
0
0
04/14
晴れ
05:00-14:00
1
0
1
04/13
晴れ一時雪
00:00-00:00
0
04/12
曇り一時雪のち晴れ
05:20-11:20
2
1
24
27
04/11
晴れのち曇り
05:10-15:30
3
65
12
852
1
ハイイロチュウ匕1
933
04/10
快晴のち晴れ
04:55-15:30
0
1
17
1
85
104
04/09
曇りのち晴れ
05:10-15:30
28
5
1007
2
ミサゴ1、チュウ匕1、チョウゲンボウ0
1042
04/08
曇り一時晴れ
05:20-15:00
2
1
27
7
485
5
ミサゴ4、チュウ匕1
527
04/07
雨のち曇り
07:40-15:00
0
3
3
45
51
04/06
曇り一時晴れのち雨
05:20-15:00
7
2
40
5
167
3
ミサゴ2、ケアシノスリ1
224
04/05
快晴
05:10-15:30
1
1
45
7
209
1
ミサゴ1
264
04/04
晴れ一時曇り
05:10-16:00
0
6
1
92
99
04/03
曇りのち晴れ
05:10-16:00
2
9
0
43
1
ミサゴ1
55
04/02
晴れ
05:10-16:00
9
1
25
10
207
252
04/01
晴れ
05:10-16:00
3
5
14
11
117
0
ケアシノスリ0、チュウ匕0
150
03/31
曇りのち晴れ
05:10-16:00
7
1
1
27
20
1105
1
オオワシ1
1162
03/30
曇りのち雨
05:20-13:40
4
11
12
123
4
ミサゴ4
154
03/29
曇り時々晴れ
05:20-15:00
1
2
1
3
1
2
ミサゴ1、ハヤブサ1
10
03/28
晴れ一時雪
06:00-15:00
1
0
4
5
03/27
晴れのち雨
05:20-14:00
4
3
6
9
152
1
チュウ匕1
175
03/26
曇りのち晴れ
05:20-15:30
2
3
2
6
202
4
ミサゴ3、チュウ匕1
219
03/25
晴れ
05:20-15:00
2
4
2
70
78
03/24
晴れ時々雪
05:20-15:30
1
1
1
ミサゴ1
3
03/23
雪のち晴れ
06:10-14:00
1
8
1
チュウ匕1
10
03/22
曇りのち快晴
05:30-15:00
0
10
10
03/21
曇り
05:20-14:00
1
1
2
03/20
快晴のち晴れ
05:20-15:00
4
8
5
50
4
ミサゴ2、オオワシ1、ハヤブサ1
71
03/19
快晴のち晴れ
05:30-15:30
6
4
4
3
33
2
ケアシノスリ1、ハヤブサ1
52
注:ハイタカ(不明含む)については( )内に逆方向個体を記載。計は逆向きも加算。戻り個体は-(マイナス)で記載し、計は減算。
05/04
穏やかに晴れ、薄暗いうちから小鳥たちの声。しかし、風のない日の常で、すぐに岬は静かになってしまう。青空から声だけが降ってくるメジロの群れはいいほうで、双眼鏡で見回せば、粒々の小鳥がたくさん飛んでいるのがようやく分かる、という状況。タカはさっぱり。海上に出てすぐに戻るノスリは見たが、高いところをツミが飛んでいても、まず見つからないだろう。渡りの季節はまだ続くけれど、今シーズンの連日の調査はこれにて終了。(佐伯)
05/03
南西の風、風速10m/sほどの状態が朝から調査終了まで続く。ほどよく強い南西の風は、なぜか調査地の展望所にほとんど風が当たらない空間を生み出し、快適に過ごせる上、鳥も集まる。様々な種類の群れが飛び交い、目の前にとまる小鳥も色とりどり。次々に飛び出す小型のタカの識別に追われながら、この時期の龍飛らしい楽しさを満喫。昼前にはタカの動きがほとんどなくなるが、小鳥はちらほらと小群が現れる。日没後、ツグミたちが飛び立っていく気配。(佐伯)
05/02
日の出前からカラ類の声。穏やかな風のせいか、小鳥のにぎやかさは6時前には落ち着くが、双眼鏡で海上を探せば群れがたくさん見つかる。ツミ、ハイタカは今日もかなり見やすいところを飛び、学生たちと楽しみながら識別。ノスリは若い個体ばかり。シマエナガは早朝、何度か近くにとまったが、その後はエナガの気配なし。午後は南西の風が強まる。(佐伯)
05/01
朝は南西の風、やがて西風に変わり、鳥見にはほどよい風になる。ハイタカ、ツミが見やすい場所を飛び、次はどっちかな、と楽しめるほどツミが増えた。二日続けてシマエナガ1羽を見たが、こんなに遅い時期に見た覚えがない。今日は岬の東斜面の林で、普通のエナガと2羽で行動していた。(佐伯)
04/30
朝のうちは風がなく、小鳥の群れは高く遠く散らばって、岬はちょっとさみしい状態。とはいえ、種数はにぎやか。ウトウの群れが次々に海上を低く飛んでいく。数年前までは頻繁に見ていた光景だが、今シーズン初めて。早朝には、穏やかな海面でくつろぐオットセイの姿も。12時半頃、急に南西の風が強く吹き始め、灯台の気象情報を見ると風速18m/s。15時前には20m/sを超える。不思議なほどタカが見当たらない日だった。(佐伯)
04/29
予報では雨のはずが、5時台に30分ほど本降りになっただけ。7時台には小型のタカがばらばら現れ、ツミが次々に戻ってくるひとときもあった。その後、穏やかに晴れてからは、見つかるのはハイタカばかり。朝戻ったツミは、こっそり行ってしまったのだろう。数の割にタカの種類がにぎやか。小鳥もにぎやか。海は静か。(佐伯)
04/28
朝は西風、昼頃から南西の風が強まる。ノスリは幼鳥だらけになっているかと思えば、成鳥のほうが多い。探してもタカが見つからないのに、海上から立て続けにタカが戻ってくる時間もあり、見えていないものの多さを感じて悩ましい。空にぶちまけたようなカラ類の群れがにぎやか。急に増えたシメの飛翔姿が美しく、明朝は何が加わるかと楽しみ。(佐伯)
04/27
朝から終了まで、風速15m/sほどの西風が続く。こんな日に岬の斜面を飛び交っていたハイタカたちが、今日はあまり目につかない。ツミを何度か見て、オオタカが幼鳥ばかりになっているのを見ると、4月も末だなあと思う。ニュウナイスズメやメジロの群れは数が増え、葉の開き始めたカエデににきやかにとまる。(佐伯)
04/26
雨雲だらけの暗い朝。9時前に空が明るくなると、タカがぱらぱらと渡っていくが、続かない。南側の地域では終日雨だったらしい。小鳥は少ないが、冬鳥も夏鳥もいる。昼頃、急に強まった南西の風と共に再び雨が降り出すまでは穏やかな時間。南の山では桜が咲き始めた。(佐伯)
04/25
早朝は山から霧が押し寄せてきそうだったが、穏やかな晴天になる。ヒガラたちの声が途切れず、それだけで明るい雰囲気。小鳥の種類は日に日に増え、岬の低い木々に多彩な顔ぶれの鳥たちが並んでいる様子は、まるで絵本のよう。アカゲラが同じ木に3羽、4羽ととまるのも、この時期の楽しい光景。ノスリは昨年生まれの若者が目立つようになり、海上へ出ては戻ってくる。昼頃から急に南西の風が吹き荒れ、鳥の姿は消え、横殴りの雨が降ったり止んだり。(佐伯)
04/24
風もなく、ぽかんとした晴天。早朝こそ寒さを感じたが、日中は快適そのもの。空に雲はほとんどなく、高く飛ぶタカを見つけるのが難しい。せめて飛行機雲の周りだけでもと、双眼鏡を向けると、案の定、小さな粒状のタカが見つかる、、、こともあった。小鳥は特に多くはなかったが、午後も通過が続く。朝のうちはシジュウカラが主体だったカラ類混群は、時間とともにヒガラの占める割合が増していった。海の波は穏やかながら、相変わらず岬周辺に海鳥の姿が少なく、なんとも寂しい。(くの)
04/23
早朝まで霧雨が残ったが、順調に青空が広がり、風も穏やか。日中はぽかぽか陽気となる。タカの動きは不思議なほど少なかったが、小鳥たちは調子良さそうに通過。いつもは戻り個体の目立つアカゲラも、今日は海上に出た後もずんずん進んでいった。(くの)
04/22
西風が吹き、終日、小雨が降ったり止んだりを繰り返す。西側の雲の様子をうかがいながらの調査。雨雲が近づくたびに、機材を片付けて車の中に逃げ込む。早朝の小鳥たちは、天気のわりに賑やかだったが、ひと雨降った後には、静まりかえってしまう。タカの記録は主に午前中。午後は雨の時間が長く、渡りの気配が消え失せる。(くの)
04/21
東風がだんだん強まる中、晴れたり曇ったりの繰り返し。青空の下では日射しが力強く、風を避ければポカポカ陽気。曇り空で風に当たると肌寒い。上着を脱いだり着たりと忙しい。ぽつりぽつりのペースながら、タカの通過は終日、見られる。ノスリは翼や尾に欠損をもつ個体が目立つ。ハイタカは若い個体が多い。どちらもシーズン後半を示す兆候。岬の低木林には小鳥に混じって、アカゲラ、キジバトなど、ボリューム感のある鳥の姿もちらほら。いよいよ賑やかさを増してきた。(くの)
04/20
北西の風が強く、寒い一日。早朝には小雨を降らせる雲がいくつか通過。午前中は青空が広がったが、正午にはすっかり曇ってしまう。ノスリは海上に出ても、戻ってしまうものが多い。ハイタカは比較的順調に渡ってゆく。小鳥は少ない。ヤブサメのさえずりを聞く。(くの)
04/19
風の弱い時間帯もあったが、冷たい南西風対策には真冬の衣装がちょうど良い。寒気の影響で空模様はめまぐるしく変わり、きれいな青天と小雨を降らせる低い雲が交互に通り過ぎてゆく。午前中は外に出たり、車の中に逃げ込んだりの繰り返し。午後は鳥の動きなし。天気はいよいよ不安定で、車中で過ごす時間が長くなる。(くの)
04/18
深夜に雨と東風が強まる。雨は朝までに落ち着くが、明るくなっても20メートル以上の風が残る。昼前後は風雨が弱まっていたので、岬の海岸を散策。鰭脚類の見事な全身骨格を見つける。体長は1.3メートルほど。渚に打ち上げられた死体の肉を、カラスやカモメがきれいに食べた痕らしい。頭骨などを採取しホネマニアの知人に発送する。午後は早くから南西風が強まり、一時は30メートル超え。視界不良が終日つづき、調査できず。(くの)
04/17
久しぶりに穏やかな天気。昼過ぎまでは青空、のちに明るい曇天。風は弱い南西風から無風、午後は東風。夜明けと同時にタカたちが岬に現れる。調査開始時、すでに4〜5羽のノスリが頭上に浮かんでいて、予想どおりながら少々焦る。もっと早くスタートしなくては。10時過ぎまでノスリやハイタカの流れが継続。東側の海上、肉眼では見えない距離を通過してゆくものが多い。昼前後はタカの動きほとんどなし。14時頃に再びノスリ、ハイタカの小さな流れを記録する。小鳥の渡りも好調。遠くのノスリを双眼鏡で数えていると、大小さまざまな小鳥の群れが視野を横切る。岬でいちばん目立つのはカラ類。シジュウカラとヒガラが同数程度。ヤマガラは例年よりもやや多いかも。メジロ、コムクドリ、ウグイス囀ずりを初認。(くの)
04/16
雲の広がる時間帯もあったが、空の色はまずまず。しかし、今日も南西風が吹き荒れ、日中の風速は20メートル前後で推移する。ノスリやハイタカたちが行ったり来たりを繰り返し、写真を撮るには楽しい一日。しかし、カウント調査はお手上げ状態。視界の悪さもあってタカたちの動向を正確に捉えるのは困難なのだ。彼らが風にあおられる様子から、海峡を渡りきるものはほとんどいなかったと思われる。小鳥たちも風に翻弄され、岬は賑わう。シジュウカラに加えヒガラの姿も目立ちはじめた。カワラヒワ、ベニヒワ、イスカなど、アトリ類の種数も多い。(くの)
04/15
今日も南西の風が強い。早朝は青空も見えていたが、7時前から昼過ぎまでは雨。午後は低い雲に覆われる。渡り鳥の動きはごくわずか。(くの)
04/14
終日、南西の風が吹く。早朝の風速は17メートルほどだったが、7時以後は20メートルを超す非常に強い風となる。とても海峡を渡れそうにないコンディションだが、岬には日中もノスリやハイタカが頻繁に姿を現す。かなりの数のタカが近くまで飛来して、風が弱まるのを待っているようだ。(くの)
04/13
終日、22ないし25メートルの風が吹き、調査はお休み。空には寒々しい雲が浮かび、吹雪く時間帯もあった。(くの)
04/12
夜の間は風雨が強かったが、朝には雲に切れ間。西風も弱まる。それでも、時折、雨雲や雪雲が流れてきて突風を吹かせる。大気が落ち着いていた9時頃はノスリたちで賑わった。岬上空に浮かんで、しばらく様子をうかがった後に北へと向かうもの、あきらめて南へと戻るもの、沖から引き返したものが岬で上昇し、再び北上を試みるなどなど。10時過ぎに短時間の吹雪。その後、青空が広がったが西風が強まり、タカの姿は消えてしまう。(くの)
04/11
東風が吹き暗い雲の多い一日。この天気なら、ゆったり過ごせるはず、と思っていたが、意外な忙しさ。朝のうちはタカが見つからない時間もあったが、10時半頃からは、ほとんど途切れることなくノスリが流れてゆく。通過のピークは13時20分から14時20分頃。飛行コースは岬の西側、東側、そして上空へ、刻々と変化する。海上から戻ってくるタカは少ない。岬に現れるヒヨドリの群れは日に日に大きくなりつつあり、今日は100羽を超えるものを何度か見かけた。(くの)
04/10
雲なく風も穏やかな朝。5時前からノスリたちが通過してゆくが、数は多くない。6時を過ぎると、タカの姿はぽつりぽつり。気流が良くないらしく、低く飛ぶものがいつになく目立ち、海上に出ても早々に戻ってくるものが少なくない。小鳥の種数は順調に増え、ニュウナイスズメ初登場。明るい声が春の日差しによく似合う。午後は雲が出て西風が強まる。(くの)
04/09
北西の風がだんだん強まり、風を避けて調査地点を移動しながらのカウント。早朝のタカの動きは少ない。忙しくなったのは9時すぎから。岬の上空に高く低く風に浮かんだノスリたち。しばらく停滞したのちにゆっくりと北上、あるいは南の山へと戻ってゆく。東側の海上には、沖から風に流されながら引き返してくる一団。どこを見ても、一目百羽、という光景が3時間ほど継続。これは龍飛ならでは、しかも、毎年見られるわけではない光景だ。しかし、通過数を正確に数えるのはたいへん難しいので、少々気分が重い。午後に入るとタカは減少。大半が戻ってしまう。(くの)
04/08
冷たい東風が吹き、防寒体勢を強化しても身体が冷える。小鳥の賑やかさは消え、目立つのはカワラヒワなど3月の常連ばかり。ノスリの通過は期待以上。9時前から13時頃までは、ほとんど絶え間なく、岬上空にタカの姿。(くの)
04/07
深夜、23メートルほどの非常に強い風が吹き荒れる。夜明け前に風はいくらか弱まるが、小雨を降らせる低い雲が朝まで残る。日中は曇天。青空も顔をのぞかせるが、西風がやや強い。タカの通過は主に午前中。ノスリは戻るものが多い。小鳥の姿はほとんどなし。(くの)
04/06
天気はゆっくり下り坂。昼過ぎまではうす青かった空も14時にはすっかり曇り、15時から小雨となる。気温は高く、日中は汗ばむ陽気。ラジオによると6月上旬なみの気温だそうだ。飛び交うツバメも気持ちよさそう。タカたちは朝のうち、調子よく渡っていったが、だんだん戻ってくるものが増え、10時を過ぎる頃からは、その大半が引き返してしまう。風は穏やか。視界もまずまずなのに。ハイタカは成鳥ばかりではなく、若い個体もしばしば見られる。(くの)
04/05
風は南西。青空に恵まれ気温は上がり、春らしい陽気となる。渡ってゆくタカたちは、追い風に乗って頭上をスイスイと流れてゆく。通過したタカが視界から消える頃、また次の1羽が現れる。こうした程よいペースの渡りが、8時から14時頃まで継続。本日、いちばんのできごとはギンザンマシコの登場。聞きなれぬ声の主を探すと、そこには見慣れぬ小鳥。小枝の茂った中に姿が見つかったのは幸運だった。岬の雌ハヤブサを今シーズン、初めてじっくり観察する。どうやら昨年までとは別の個体らしい。(くの)
04/04
雲の広がる時間帯もあったが、まずまずの晴天。西風をしのげば快適な陽気。シジュウカラの群れは日に日に大きくなり、陽気な声を響かせる。オオマシコ、ベニヒワ、レンジャク2種、オオモズなど、目を楽しませてくれる小鳥も次々に現れ、楽しい朝を過ごす。9時頃からはノスリの行ったり来たりのチェックに忙しい。タカの動きは午後も絶えず、近々、ひと山ありそうな予感。10時半頃、岬にクマタカ親子が飛来する。(くの)
04/03
早朝は雲が多かったが、日中はきれいに晴れる。南西風が強いものの寒さはやわらぐ。空から降ってくる小鳥の声は様々だが、オオジュリンが目立つようになった。タカの姿はぽつりぽつり。とくに午後は動きが少ない。(くの)
04/02
風が冷たいが、日差しに恵まれ、過ごしやすい。タカは高いもの、遠いものが多い。10時前後に東側の海上をゆくノスリの一団をカウント。これが、今日のノスリ記録の半数以上を占める。岬に現れる小鳥は、個体数、種数、ともに増加。これまで極端に少なかったハシブトガラスも、4歳程度の若者集団が岬に戻ってきた。その中に、馴染みのカラスを見つけた時のうれしさは涙が出るほど。(くの)
04/01
ゆるやかに東風が吹き、上空は青空。しかし、北側には雪雲が居座り、とくに午前中は視界が悪い。そのためか、沖から引き返してくるタカがある。ケアシノスリは、沖から戻ったところをハシブトガラス夫妻が我々の頭上へと追い立ててくれた。今年はカラスにタカを見つけてもらうケースが多々ある。感謝。(くの)
03/31
風おだやかな曇り空。5時すぎから岬にタカたちが飛来。まとまった集団の通過は9時頃に始まる。多くは西側の海上を、肉眼でどうにかとらえられる距離を流れてゆく。11時すぎまで忙しく過ごすが、その後はのんびり。青空の広がった午後は、タカが見つからない。ツミの渡りは当地ではたいへん早い時期の記録。海は短時間ながら活気をみせてくれる。ウトウやオオハムの群れ、カマイルカのジャンプ、捕らえた魚を振り回すオットセイ。(くの)
03/30
西のちに南西の強い風が吹く。薄日の射す時間帯もあったが、雲が多く、14時近くには大粒の雨となる。タカたちの動きは活発化。いよいよ渡りシーズンが始まった、との印象。視界が悪いためか、北上したもののうち3分の1ほどが戻ってきてしまう。ミヤマガラスの群れも次々に頭上を通過。その中にコクマルガラスを見つけるのが楽しみ。(くの)
03/29
15ないし17メートルほどの西風が吹き続く。雲が多く視界は良くない。空が明るくなると少数のタカたちが頭上に現れるが、大半は戻ってしまう。夕方はひどい雷雨。(くの)
03/28
早朝は小雨。日中の晴れ間は風も穏やかだが、西から進んでくる低い雪雲に入ると、突風を伴うひどい吹雪。10分間と50分間のこうした荒天が調査中に2回。その度に車の中へ逃げ込む。雲が去れば、何事もなかったかのように、けろりと晴れるのが不思議だ。小鳥は少ないながらも種数は増える。ベニマシコ、シジュウカラ群が今日の新顔。タカは戻るものが目立った。(くの)
03/27
東風に変わり、雲の多い晴天。8時過ぎから10時頃まで、ノスリの渡りが続く。忙しくはなく、退屈もしないペース。ただし、高いものや岬から離れたコースをゆくものがあるので気を抜けない。この春は、調査地から見える範囲に海鳥が極端に少ない。例年なら漁港で群れ騒いでいるカモメ類やカラスも不思議なほどに静か。昼過ぎに風が止まり、小雨が落ちてくる。(くの)
03/26
朝の冷え込みは弱く、南西からの風もさほど強くない。過ごしやすい一日になりそうと、ランクダウンした防寒衣装で調査スタート。ところが妙な寒さに急いで着込む。6時過ぎから11時近くまで、マガンの大小の群れが間をおいて通過。その総数は800羽ほど。ヒシクイ、ハクチョウも渡ってゆく。タカは午前中、ほとんど動きがなかったが、13時過ぎにノスリ50羽とオオタカ5羽のまとまった集団が頭上を高く通過。その後も、15時頃まで、タカたちの点々とした流れが続く。岬の西側を高くゆくものが多く、双眼鏡から目をはなせない。(くの)
03/25
朝のうちは西側に雪雲が見えていたが、だんだん青空が広がり、春の日差しにめぐまれる。ノスリの通過は8時から10時の間に多かった。通過する小鳥は今日もカワラヒワばかり。ミヤマガラス400羽ほどの群れが通過。この規模の群れは今期初記録。(くの)
03/24
空模様は不安定。晴れたり吹雪いたりを繰り返す。雪雲の下は冷たい西風が吹き荒れ、穏やかな晴天時との差が激しい。春と冬とが交互にやってくるようだ。現れるタカはごくわずか。小鳥も少ないが、オオハクチョウやマガンの群れを記録する。(くの)
03/23
季節は一歩後退。夜明け前後にひどい吹雪となり、一面真っ白。日が射すとたちまち積雪は消えてしまうが、北西風は今日も冷たい。岬の東側は青空、頭上は曇天、西側には暗い雪雲、という時間が長い。8時過ぎに高密度のノスリの一団を記録したほかは、タカも小鳥も動きはほぼ皆無。海峡周辺は渡れないほどの悪条件ではなかったので、この冷え込みが鳥たちの出発スイッチをOFFにしてしまった、ということか。(くの)
03/22
夜中に雨が降ったが、明け方には星が光る。朝のうちは冷たい曇天に強い北西風。気温はまったく上がらない。昼前から青空が広がりはじめるが、肌を刺すような風は相変わらずだ。防寒体勢をかなり強化したのだが、それでも快適とはほど遠い。この陽気では渡り鳥の動きはごく少ない。通過する小鳥はカワラヒワばかりだが、群れの規模は昨日よりも大きくなっている。青空が優勢となったタイミングにノスリたちがざわざわと通過したが、それ以外の時間帯はタカの姿ほとんどなし。(くの)
03/21
夜明け前にすっかり曇り、視界不良がとなる。早朝は無風。高空からベニヒワやヒバリの声が降ってくるが、その姿はなかなか見つからない。小鳥の動きが落ち着く頃から東風。気温は低くないが、寒さが身にしみる。シマエナガ8羽の群れが賑やかに登場。みんなそろって、北へと調子よく出ていったが、100メートルも進まないうちに引き返す。エナガが海峡を越えるには、相当な覚悟が必要なのだろう。タカの動きはごくわずか。多くは海上から戻ってきてしまう。(くの)
03/20
今日も晴天が続く。朝のうちは穏やかだった西風は、昼近くから強くなる。寒さに耐えかね、立ち位置を風陰へと移動。風さえしのげば、春の日差しがポカポカと暖かい。小鳥の動きは昨日に比べて少ないが、タカの渡りは今日もまずまず。通過したワシの多くは立派な成鳥。青空をゆく彼らの存在感は、ノスリやオオタカとは格が違う。ワシの渡りは、この時期いちばんの楽しみだ。(くの)
03/19
終日、青空に恵まれる。日差しは暖かいが、西風が冷たく、風の強弱によって快適度は乱高下。朝のうちは小鳥の小群が頭上を通過。カワラヒワ、ムクドリ、ヒバリ、ホオジロなど、原っぱで見られる鳥たちだ。タカの通過は9時以降。15時すぎまで退屈しない程度に現れる。この時期、この天候なら、納得のいく渡り。これが半月後なら、ノスリたちで大いに賑わうであろう青空も、まだまだ静かだ。(くの)